シェルクリアとは、弊社保有特許第6245589号「水中構造物の防汚方法及び水中構造物防汚装置」を活用した新しい海中構造物防汚システムです。
誘電性物質(黒鉛・アルミ・カーボンなど)を含む塗料によって水中構造物を被膜し、そこにパルス状の陽電圧(微弱パルス)を発生する電極を位相差接続することで、海洋生物の付着を防ぐものです。元々自然環境にある電気(静電気なども電気の一種)を利用したものであり、自然環境に与える有害物質はありません。


上が市販塗料のみ、下が船底塗料+添加剤+シェルクリア(微弱パルス発生装置)
上図は、東京湾内で夏期1か月間桟橋にぶら下げた実験です。夏に1か月出航していない状況を再現いたしました。30日間出航していないだけで、このような状態となってしまいます。弊社システム『シェルクリア』は、係留したままでも効果があることがお分かりいただけます。その効果は歴然です。
※現在、自己研磨しない塗料(油性塗料)での施策を開発中ですが、格段と防汚効果の期間延長が期待されています。また、塗料が溶け出さないため、海洋に与える影響は限りなくゼロに近くなります。
シェルクリアの仕組み
2つ以上の陽電極(+)から位相差で出された交流(DC)パルスは、およそ0.05wの微弱パルスですが、磁場と同じような放物線を描いて導電塗料で覆われた塗膜全体を走ります。
貝類の幼生は、桟橋などに付着している親貝から流れ出し、すぐ近くの船底(ハル)に付着します。付着してから数時間はそこが住みやすい環境か確かめてからセメント状の分泌物を出します。その数時間の間に定期的に微弱のパルス信号が流れてくれば、住みにくい環境と判断するわけです。
また、電蝕の影響を避けるためDC電流を採用しておりますが、更に金属部分を絶縁(プロペラ用防蝕塗料等)することで従来通り犠牲電極がシャフトやスルハル等の金属部を守ります。微弱すぎるパルスは、絶縁された部分を飛び越える力を持っていません。
図2.参照 被膜コードには導電していないため、塗面に至近距離でも生物の付着が見て取れます。これは、微弱パルスが導電性塗料面から逸脱していないことを意味します。
いつまでも変わらぬ海を後世に伝えるために、海の生き物・船・人、皆が住み分けできる環境を目指した未来型の新しい防汚方法のご提案です。
主な用途
シェルクリアは、海水中に置かれる構造物に利用可能です。主な用途としては、以下のようなところが考えられます。
1.アルミ船を除く海上係留の船舶
2.桟橋、航路ブイ、漁網、港湾施設
3.発電所等の給排水口
4.海中ケーブル
商品開発について
現在、商品化に向けていくつかの課題クリアすべく研究中です。2020年の商品化を目指しています。
1.パルス波形や出力の最適化
2.導電性添加物
3.パルスや塗料の与える艇や環境への影響
3.これらの検証のための実験桟橋
当システムにご興味をお持ちの企業様のご連絡をお待ちしております。
お問い合わせ:
ブランテージ有限会社 担当:赤星 達義 0467-40-5252